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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻6号

1997年06月発行

文献概要

臨床経験

新鮮アキレス腱皮下断裂に対する経皮的縫合法の経験

著者: 中島浩敦1 坂賢二1 加藤光康1 片桐佳樹1

所属機関: 1中津川市民病院整形外科

ページ範囲:P.741 - P.744

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 抄録:当院では1990(平成2)年以来,新鮮アキレス腱皮下断裂に対しBunnell法に準じた経皮的縫合法を行ってきた.術後6カ月以上経過した30例31足(男17例,女13例)の治療成績を分析し検討した.受傷から手術までの期間は平均35時間,手術時間は平均16分であった.術後原則的に6週間の膝下ギプス固定を行った後に,踵の高いサンダルをはかせ荷重を許可した.平均入院期間はリハビリテーションを含め8.4日であった。手術から復職までは平均10週を要していた.爪先立ちは平均16週で可能であった.再断裂が1例(3.2%)にみられた.これは他の経皮的縫合や観血的治療の報告と比べて高くはなく,また創感染,瘢痕形成や創部壊死もなく満足な結果が得られた.
 しかし,腓腹神経損傷が2例(6.5%)にみられ,諸家の報告と比べ高かった.これを避けるには,外側からの針の刺入を中央寄りとし,皮下の剥離を十分行い,結紮を内側で行う等が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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