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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻7号

1997年07月発行

文献概要

臨床経験

第1,2頚椎硬膜外腫瘤に対しlateral approachにて腫瘤摘出術を施行した1例

著者: 二村彰人1 藤吉文規1 杉本勝正1 余語鎭治1 奥田敏治1 千田博也1 中村隆昭2

所属機関: 1大垣市民病院整形外科 2名古屋市立大学病院病理部

ページ範囲:P.825 - P.828

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 抄録:症例は,67歳男性.1995(平成7)年2月頃より,箸が使いにくくなり,右上肢のしびれも出現したため3月14日当科受診.X線で環椎後頭骨癒合症を認め,MRIでは第1,2頚椎硬膜外腫瘤があり脊髄を前方から圧迫していた.6月初めに歩行困難となったため,当科入院となった,7月11日にlateral approachにて手術を施行した.胸鎖乳突筋の前縁に沿い,乳様突起の基部から後方に向かう皮切を加え,椎骨動脈を出し,環椎後弓と軸椎椎弓の一部を削り,顕微鏡下に硬膜を温存しつつ歯突起および軸椎椎体後方までたどり,腫瘍を摘出した.病理組織診断では,脊椎では稀な骨外軟骨腫であった.術後2カ月間ハローベスト装着,麻痺は徐々に回復し右の上下肢に軽度の知覚低下が残存するものの独歩可能であり,JOA scoreは術前の5点から13点となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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