icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻8号

1997年08月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄に対する糖尿病の影響

著者: 大内一夫1 菊地臣一1 佐藤勝彦1

所属機関: 1福島県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.865 - P.868

文献購入ページに移動
 抄録:腰部脊柱管狭窄の症状や手術成績に対する糖尿病の影響を検討した.対象は,腰部脊柱管狭窄で観血的治療を受け,術後1年以上経過を観察し得た93例(男性50例,女性43例)である.これらの症例を,糖尿病を合併している17例と糖尿病を合併していない76例に大別し,術前の神経障害型式,安静時における症状のうち下肢のしびれの有無とその血糖コントロール後および術後の変化,術後成績,術後における有熱期間,および術後合併症の頻度を比較検討した.術前での安静時の下肢のしびれの頻度は,糖尿病を合併している症例で有意に高かった.しかし,糖尿病を合併しているからといって,術後における安静時での下肢のしびれの改善や術後成績が劣っているわけではなかった.また,術後における有熱期間や合併症の頻度が高いわけではなかった.この結果より,術前にコントロールされている糖尿病は,腰部脊柱管狭窄の手術をするうえでは障害になっていないと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら