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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻8号

1997年08月発行

文献概要

論述

腰椎椎間板ヘルニアに対するLove法が隣接椎間に及ぼす影響―myelogramによる検討

著者: 西村行政1 常岡武久1 大久保喬志1 稲田善久1 宮路剛史1

所属機関: 1長崎県立島原温泉病院整形外科

ページ範囲:P.869 - P.872

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 抄録:腰椎椎間板ヘルニアでのLove法が隣接神経組織に及ぼす影響を,myelogramの変化から明らかにするために,片側一椎間の開窓術と後方椎間板切除術を行った95例について,術前,術後のmyelogramを比較検討した.手術操作部隣接椎間のmyelogram所見が,手術前後で全く変わらないものは95例中79例であった.残りの16例では,神経根嚢像の短縮,馬尾の偏位,硬膜管の狭小化や辺縁不整が単独にあるいは重複して認められた.その中で,神経根嚢像の短縮は全体の11%と比較的多くにみられ,これは手術操作により隣接部の神経根嚢部に生じた癒着性変化のためと思われた.このことから,片側一椎間の開窓術においても隣接部では硬膜外腔に炎症性変化が生じており,手術に際してはできるだけ愛護的な操作が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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