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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻8号

1997年08月発行

文献概要

論述

上腕骨遠位骨端離開の治療

著者: 柏木直也1 瀬戸洋一1 鈴木茂夫1 向井章悟1 田代広尚1

所属機関: 1滋賀県立小児保健医療センター整形外科

ページ範囲:P.879 - P.885

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 抄録:小児の上腕骨遠位骨端離開は稀な外傷である.乳幼児期の肘関節周囲は軟骨部分が多いこともあり,しばしば肘関節脱臼や上腕骨外顆骨折と誤診される.当科で加療した10例10肘(男児8例,女児2例)をDeLeeらの分類に従いグループAからグループCに分類し,治療成績を検討した(グループB:5例,グループC:5例),グループBの5例のうち4例で内反肘変形をきたした.グループCの5例のうち1例で内反肘変形をきたし,3例で関節可動域制限を残した.グループBに相当する年少例では内外反に留意して整復を行うべきであり,グループCに相当する年長例では確実な解剖学的整復を目指すべきである.いずれの場合も整復位に疑問があれば観血的整復術もためらうべきでない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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