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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻8号

1997年08月発行

文献概要

論述

脊髄空洞症の手術成績とMRI所見の検討

著者: 鎌田修博1 戸山芳昭1 鈴木信正1 藤村祥一1 里見和彦2 平林洌3

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2杏林大学医学部整形外科 3慶應義塾看護短期大学

ページ範囲:P.887 - P.892

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 抄録:今回われわれは,脊髄空洞症の術後成績と術前後MRI所見を調査し,両者の関連について検討した.対象は術後1年以上経過観察した男性5例,女性11例の計16例で,手術時年齢は平均39歳,経過観察期間は平均3年10カ月であった.キアリ奇形の合併は10例であった.手術法は全例空洞一くも膜下腔シャント術を行った.術後成績は疼痛,知覚障害などのわれわれの考案した新たな基準で評価し,MRIはT1強調像の脊髄前後径を用いて評価した.その結果,臨床症状では疼痛,知覚障害および筋力低下は改善がよかった.MRIによる空洞の術後変化は,縮小13例,不変2例,拡大1例であり,大後頭孔部狭窄度は3例で術後改善が得られた.術後成績とMRI所見の変化との関連では,空洞縮小例の術後成績は改善が62%,不変が23%で,空洞の縮小は概ね術後成績を反映していたが,大後頭孔部狭窄度と術後成績には明らかな関連がみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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