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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻8号

1997年08月発行

文献概要

臨床経験

小指屈筋腱腱鞘より発生したtenosynovial chondromatosisの1例

著者: 服部理恵子1 田中千晶1 四方實彦1 清水和也1 杉本正幸1 高橋真1 藤林俊介1 吉富啓之1

所属機関: 1京都市立病院整形外科

ページ範囲:P.957 - P.959

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 抄録:左小指の屈筋腱腱鞘より発生したと思われるtenosynovial chondromatosisの1例を経験したので,報告する.症例は51歳,女性.約5年前より左小指MP関節掌側に腫瘤を認めていた.次第に増大し,可動域も制限されるようになったため,当科受診した.左小指掌側に弾性硬の腫瘤,圧痛を認めた.X線検査では左小指掌側に末節骨まで大小の腫瘤陰影と石灰化を認めた.手術により,腫瘍を摘出した,病理所見では,滑膜と連続した軟骨組織と石灰沈着を認めたが骨化は認めなかったため,tenosynovial chondromatosisと診断した.術後,関節可動域は改善した,関節内に発生するsynovial chondromatosisは,稀な疾患ではないが,腱鞘より発生するtenosynovial chondromatosisは,極めて稀といわれ,本邦において,手指発生の報告は20例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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