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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻9号

1997年09月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄における膀胱障害―残尿量からみた検討

著者: 鹿山悟1 菊地臣一1 紺野慎一1 関修弘1

所属機関: 1福島県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.1017 - P.1021

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 抄録:腰部脊柱管狭窄による馬尾型と混合型間欠跛行を呈する35例を対象として,術前と術後に残尿測定による膀胱機能の評価を行った,さらに,膀胱障害と他の神経障害との相関と,手術後の排尿機能の推移を検討した.その結果,術前の残尿量は排尿に伴う症状の有無とは関係がなかった.しかし,術前の残尿量が多い症例では馬尾障害が重度であった.手術により残尿量は減少し,排尿に伴う症状も改善した.これらの事実から,腰部脊柱管狭窄による馬尾障害に伴う膀胱障害の有無を判定するには,自覚症状の有無に関わらず,残尿測定による他覚的な評価が必要であるといえる.さらに,膀胱障害は下肢症状と同様に可逆的な障害であると推測される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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