icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻9号

1997年09月発行

文献概要

臨床経験

疲労骨折との鑑別を要した第2中足骨類骨骨腫の1例

著者: 安間久芳1 小林良充2 井上善也2 齋藤英彦2

所属機関: 1自衛隊熊本病院整形外科 2聖隷浜松病院病整形外科

ページ範囲:P.1049 - P.1052

文献購入ページに移動
 抄録:第2中足骨類骨骨腫の1例を経験した,症例は18歳,男性,高校陸上部の中距離選手である.足背部の腫脹や疼痛,特に夜間痛のため近医を受診し疲労骨折と診断され,保存的に治療されていたが改善せず来院した.単純X線像で第2中足骨骨皮質の肥厚,硬化を認め疲労骨折と類似した像を呈していたが.疲労骨折より肥厚.硬化の範囲が広く,厚いことが鑑別のポイントであると考えた.nidusは単純X線像では不明瞭であったが断層X線像やMRIで確認できた.手術は一般的なノミではなくエアトームを使用して最小限に骨皮質を削りnidusの掻爬と骨移植を行い,スポーツへの早期復帰に有用であった.類骨骨腫の中足骨発生例はまれであるが特に疲労骨折との鑑別疾患として念頭におくべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら