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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻9号

1997年09月発行

文献概要

臨床経験

アルビジア髄内釘による脚延長術を施行した外傷後大腿骨短縮の1例

著者: 田村太資1 中瀬尚長1 安井夏生1 越智隆弘1 平林伸治2 柴田徹3

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科 2井上病院整形外科 3大阪府立母子保健総合医療センター整形外科

ページ範囲:P.1059 - P.1062

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 抄録:本邦で初めてアルビジア髄内釘による脚延長術を経験したので報告する.症例は22歳男性,12歳時に右大腿骨遠位骨端線損傷に対し観血的整復術施行され,17歳時より脚長差による歩行障害を自覚,今回右下肢短縮による歩行障害を主訴に来院.右大腿骨に3cmの短縮を認めたため,この症例に対しアルビジア髄内釘を用いた脚延長術を施行した.術後1週間のwaiting periodの後,1日1.05mmの延長を開始し27日間で延長を終了.術中の延長量も含め計3.14mmの延長となった.延長終了後6日目から部分荷重を開始した.術後8カ月の時点で全荷重歩行しており,右膝関節に可動域制限はなく骨形成は良好であった.完全閉鎖式延長法である本法は,従来の創外固定器を用いる方法で従来から指摘されてきた長期にわたるフレームの装着やピン刺入部の感染等の問題点が解消され,新しい骨延長法の1つとして有用であると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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