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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻9号

1997年09月発行

文献概要

臨床経験

術後ガングリオンの再発により回復が遅延した肩甲上神経麻痺の1例

著者: 浪花豊寿1 小川清久1 宇井通雅1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1063 - P.1065

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 抄録:棘窩切痕部のガングリオンによる棘下筋単独麻痺に対し手術的治療を行ったが,ガングリオンの再発により回復が遅延した1例を報告する.症例は41歳男性で,下肩甲横靱帯を切除しガングリオンを全摘出したが,術後7カ月に至っても回復を認めず,MRIによってガングリオンの再発が明らかとなった.以後,2回の穿刺吸引を施行した.術後1年8カ月に至り,MRI上ガングリオンは依然存在していたが,臨床上および筋電図上の回復傾向を認めた.ガングリオンの再発を完全に防止することができない以上,手術においては下肩甲横靱帯を切除し棘窩切痕部でのトンネル構造を開放することが最も大切であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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