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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻1号

1998年01月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄症におけるL5神経根絞扼障害(lateral recess syndrome)とlateral recess内ヘルニア合併例の臨床症状の比較

著者: 金宮毅1 木田浩1 田畑四郎1 高原光明1 山口栄1 相澤利武1 関修弘1

所属機関: 1いわき市立総合磐城共立病院整形外科

ページ範囲:P.5 - P.9

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 抄録:腰部脊柱管狭窄症における上関節突起下での神経根絞扼性障害をlateral recess syndrome(以下LRS)とし,lateral recess内ヘルニア合併例(以下LDH)との臨床症状の相違を比較検討した.対象症例は全例L5神経根障害を示し,手術にて病態を確認したLRS例90例(男性47例,女性43例),19歳~83歳(平均63歳),LDH例59例(男性43例,女性16例),19~85歳(平均49歳)である.現病歴においてLRS例では下肢症状を初発症状とする例が多いのに比較し,LDH例は腰痛から下肢症状へと変化するタイプが多かった.動作との関係では,LRS例,LDH例ともに歩行負荷において症状再現性を示した.腰椎の前後屈においてはLDH例に特に症状誘発が多く,筋力ではLDH例に前脛骨筋,長母趾伸筋でのMMT4レベルの低下が多かった.以上より同じlateral recessという圧迫部位でも,圧迫原因により臨床像に違いがあることを明らかにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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