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臨床経験
頚椎部flexion myelopathyの1例
著者: 稲生秀文1 中村滋1 山田芳久1 洪淑貴1 増井徹男1 楫野學而1
所属機関: 1掛川市立総合病院整形外科
ページ範囲:P.99 - P.104
文献購入ページに移動症例は16歳男性で,主訴は左前腕から手指にかけての知覚鈍麻と手指の運動障害.また頚部屈曲で症状が増悪するエピソードが存在した.屈曲位のmyelogramとCTMで硬膜管と脊髄はC3/4,4/5.5/6レベルで特に前方へ移動し,左側優位に後方より圧迫された像を呈した.脊柱管前後径は単純X-P上C4,5レベルで12mm以下であり,developmental canal stenosisの要素を伴った頚椎部flexion myelopathyと診断し,脊柱管の拡大と頚椎屈曲の制動を目的とし椎弓形成術を施行した.術後約2年の現在経過は良好であり,CTMで左側優位の圧迫像も改善されている.
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