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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻1号

1998年01月発行

文献概要

臨床経験

十数年間にわたり閉鎖神経刺激症状を繰り返した閉鎖孔ヘルニアの1例

著者: 牧野明男1 増岡昭生1 伊坂直紀2 熊倉啓夫2 渡部仁2

所属機関: 1函館渡辺病院整形外科 2函館渡辺病院外科

ページ範囲:P.105 - P.108

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 抄録:十数年間にわたり閉鎖神経刺激症状を繰り返した閉鎖孔ヘルニアの1例を経験した.症例は79歳女性.約13年前から右大腿内側部の激痛発作が出現し,そのつど閉鎖神経ブロックを受けていた.発作時は激痛のために股関節屈曲内転内旋肢位をとっており,伸展外転外旋強制で自発痛が増強するHowship-Romberg徴候を認めた.CT像にてヘルニアを確認できた.開腹根治術により症状は消失した.腹部症状がないか,あっても軽度の場合,閉鎖神経刺激症状が主訴となるため,整形外科外来やペインクリニックを受診すると考えられる.高齢のやせた女性が,間欠的な激しい大腿内側部痛を訴える場合,閉鎖孔ヘルニアも考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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