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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻10号

1998年10月発行

文献概要

論述

膝屈筋腱多重折りによる前十字靱帯再建術―移植腱の太さが臨床成績に与える影響

著者: 朝比奈信太郎1 仁賀定雄1 星野明穂1 池田浩夫1 鄭光徹1 長束裕1

所属機関: 1川口工業総合病院整形外科

ページ範囲:P.1169 - P.1173

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 抄録:膝屈筋腱を移植腱として用いた前十字靱帯(ACL)再建術80例を対象として,移植腱の太さと臨床成績の関係について検討した.𦙾骨骨孔のガイドピンは膝伸展位で十分Blumensatt線より後方に設置されるように注意を払い,notch plastyは施行せずに再建術を行った.移植時の腱の太さにより7.5~8.5mmのA群30例,9.0mmのB群29例,9.5~10.5mmのC群21例の3群に分類して,臨床成績との関連について検討した.Lysholm score,Lachman test,前方引きだしテスト,pivot shift testの陽性率,KT-1000の健患差,膝伸展筋力とも各群との関連性は見られなかった.5度以内の僅かな伸展制限を認めた例が,少数ながら移植腱の太い群で見られた.関節鏡視像では,再建ACLの前方線維が𦙾骨側で部分断裂している例が,移植腱の太い群で比較的高率に認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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