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在宅医療―整形外科医の役割
著者: 西林保朗1 本井治2
所属機関: 1国立加古川病院整形外科 2厚生省保健医療局国立病院部経営指導課
ページ範囲:P.1182 - P.1186
文献購入ページに移動明治以降第2次世界大戦終戦後まで,多くの医療行為は患者の自宅で行われていた.医師の往診は一般的な形態であり,出生から死亡まで居宅は医療を提供する場であった.ところが戦後,病院や診療所の整備が進み,交通網の発達もあいまって医療機関における外来診療や入院が増大し,居宅における診療は急速に減少してきた.その結果,高度医療の提供の場であるべき大病院でさえ,3時間待ち3分診療の謗りを受ける羽目になった.
しかし,成人病(生活習慣病)を中心とする疾病構造が定着すると,在宅で日常生活を送りながら医療サービスを受けることが求められ,医療技術の進歩がこのことを可能にしてきている.また,高齢者の医療や介護も最近クローズアップされている.1997年の兵庫県の県民意識調査では,県民の約6割が在宅での介護を希望している.
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