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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻10号

1998年10月発行

文献概要

臨床経験

足関節外果骨折と外側靱帯損傷を合併した1例

著者: 川村大介1 石田博英1

所属機関: 1八雲総合病院整形外科

ページ範囲:P.1199 - P.1202

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 足関節外果骨折と足関節外側靱帯損傷を合併した極めて稀な1例を経験したので報告する.症例は14歳の女性で,バレーボールで着地の際,右足関節内反を強制され受傷した.単純X線では,明らかな骨折とは診断できなかったが,ストレスX線を撮影したところ,右腓骨遠位部外側の開大,および距骨傾斜角の増大・足関節の前方動揺性を認めた.以上より足関節外果骨折と外側靱帯損傷を合併したものと診断し,外果骨折に対してはtension band wiring法による骨接合術,靱帯損傷に対しては縫合術を行った.術後10カ月を経過した現在,外果は骨癒合を認め,足関節の不安定性は見られていない.外果骨折と外側靱帯損傷を同時に合併した報告はこれまでほとんどなく,本症例においてはストレスX線でこれらの損傷が明らかとなった.同様の受傷機転を認めた患者には,骨折と靱帯の合併損傷を念頭に置いて,ストレスX線が重要であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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