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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻10号

1998年10月発行

文献概要

臨床経験

髄膜炎を併発した結核性脊椎炎の1例

著者: 工藤正育1 片野博1 武田裕介1 佐々木知行1 原田征行2 植山和正2 田中洋康3

所属機関: 1弘前記念病院整形外科 2弘前大学医学部整形外科 3弘前大学第3内科

ページ範囲:P.1225 - P.1228

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 抄録:結核性脊椎炎に結核性髄膜炎を併発し死亡した.例を経験した1症例は69歳の女性,1997(平成9)年1月より腰痛出現し,同年3月より再び腰痛増強,他医を受診しMRIにて腰椎化膿性脊椎炎と診断され,入院安静および抗生剤治療を続けるも軽快なく,当科紹介となった.同年6月2日,生検目的に経皮的髄核摘出術に準じ椎間板穿刺,ドレナージを施行した.鏡検にて抗酸菌は陰性,一般培養も陰性であった.6月7日より不穏徴候を認め,髄液検査を行った.細胞数増加,糖低下,蛋白増加が見られた.徐々に意識状態の低下が見られたため,6月13日,弘前大学第3内科転院し,髄液PCR法にて結核性髄膜炎と診断,抗結核療法を行うも軽快せず,6月18日死亡した.剖検では結核性脊椎炎および結核性髄膜炎の所見であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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