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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻10号

1998年10月発行

臨床経験

Component disassemblyを生じたBateman UPF Ⅱ人工骨頭の1例

著者: 岩瀬敏樹1 杉浦昌1 土屋廣起1 花村美穂1 鈴木健司1 伊藤圭吾1

所属機関: 1市立岡崎病院整形外科

ページ範囲:P.1229 - P.1232

文献概要

 抄録:Component disassemblyを生じたBateman Universal Proximal Femur Ⅱ(UPF Ⅱ)人工骨頭の1例を報告する.症例は70歳,男性.沈静化した左化膿性股関節炎による変形性股関節症に対してUPF Ⅱによる人工骨頭置換術を行った.人工骨頭置換術後11年で人工骨頭のアウターヘッドの脱転をきたして来院した.人工股関節再置換術時の摘出標本ではアウターヘッドポリエチレンの摺動面荷重部に著しいwearを認め,ポリエチレンのスリット部の破損を生じていた.人工骨頭置換術後2年時のX線所見ではすでに臼蓋辺縁部にosteolysisの進行を認めており,ポリエチレンwearが早期より多量に生じていた可能性が示唆された.本機種使用例でosteolysisの進行を見た場合には早期の再置換術を検討するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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