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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻11号

1998年11月発行

文献概要

臨床経験

両側月状骨軟化症に合併した両側手根管症候群の1例

著者: 佐藤直人1 古川浩三郎1 岩淵真澄1 武田明1

所属機関: 1国立郡山病院整形外科

ページ範囲:P.1339 - P.1342

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 抄録:70歳男性の,両側月状骨軟化症に合併した両側手根管症候群の1例を経験した.発症要因として,一つは,月状骨軟化症により無腐性壊死を起こした月状骨骨片が手根管へ突出し,正中神経を背側から圧迫したこと,二つ目は,手根配列の乱れにより横手根靱帯が背側,近位へ移動し,正中神経を掌側から圧迫したことが考えられ,この二つの要因が手根管を掌側と背側から狭小化し,正中神経を圧迫したものと考えられた.治療は,両側とも月状骨の処置は行わず,手根管を開放し正中神経の除圧のみを行い,良好な結果が得られた.月状骨軟化症に合併した手根管症候群の報告は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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