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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻12号

1998年12月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

ティッシュエキスパンダーを用いた内反足の治療経験

著者: 柴田徹1 川端秀彦1 松井好人1 田中啓之1 南平昭豪2 有賀健太3

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科 2大阪府済生会泉尾病院整形外科 3大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1387 - P.1389

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 抄録:内反足3例6足(先天性多発性関節拘縮症2例4足,先天性内反足1例2足)に対してティッシュエキスパンダーを用いて皮膚を伸展した後に二期的に解離術を行った.平均1歳8カ月時にティッシュエキスパンダーを足関節後内側に留置した.外来で数回に分けて膨らませた後,平均3.5カ月後に後内外側解離術を施行した.ティッシュエキスパンダーの最大膨張時容量は平均6.6ml,初回術後の追跡期間は平均9ヵ月であった.全例矯正手術時に中間位で,皮膚の緊張なく創閉鎖することができたが,2足で尖足が再発した.経過中テイッシュエキスパンダーを抜去するような重篤な合併症はなかった.1足にエキスパンダー留置部の表層感染,1足に接続部での生食水のもれ,1足に原因不明の生食水の注入不全が生じた.重度内反足や皮膚拘縮のある内反足に対して,本術式は有効な方法であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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