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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻12号

1998年12月発行

文献概要

ついである記・30

St. Petersburgへの船旅

著者: 山室隆夫12

所属機関: 1京都大学 2国際整形災害外科学会

ページ範囲:P.1418 - P.1419

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 1971年,アメリカの科学者ヘンチ教授(Larry L. Hench)は硅素とカルシウムを含む一種のガラスが骨内に移植されると骨組織と化学的に直接結合することを発見した.合成された材料が,生きている骨組織と化学的に直接結合するというような現象は,それまでに誰も見たことがないので,当時多くの科学者は,彼の発表に対して半信半疑であった.私達の研究グループもヘンチ教授の研究にヒントを得て,1981年に骨と化学的に結合する高強度の人工骨を開発した.その後,私達のグループは人工骨の化学的結合の機序の解明と臨床応用への研究を進める中で,ヘンチ教授と個人的にも接する機会が多くなり,特に私は彼とその奥さんの人柄に引かれて親交を結ぶようになった.今では互いにその自宅に泊りあったりするほどの極めて親しい仲となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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