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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻12号

1998年12月発行

文献概要

臨床経験

𦙾骨プラトーに生じたinsufficiency fractureのMRIでの経過観察

著者: 松本博文1 鳥巣岳彦1 泊一秀2

所属機関: 1大分医科大学整形外科 2新別府病院整形外科

ページ範囲:P.1439 - P.1443

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 抄録:大きな外傷の既往なく急激な膝関節痛を主訴とする高齢者の中に骨粗鬆症による骨脆弱性のために生じたinsufficiency fractureが存在することがある.MRIはこの早期診断に有用である.今回われわれは𦙾骨プラトーに生じたinsufficiency fractureの2症例を経験し,経時的にMRIで観察できた.初期のMRIではT1強調画像で骨髄内に広範な低信号域を認め,T2強調画像では𦙾骨プラトーと平行な線状の高信号とその周囲の広範な低信号域が認められる.この高信号は3~4カ月で消失する.その臨床像の特徴は,以下のとおりである.①50歳以上の女性に多い傾向を示す.②明らかな外傷の既往なく突然発症する.③荷重にて症状が悪化し,膝内反変形を増悪させる可能性があるため免荷が必要である.④強い症状は6~12週続くが6~12カ月後には症状の軽快ないしは消失が得られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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