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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻12号

1998年12月発行

文献概要

臨床経験

硬膜外腔に進展した脊椎良性骨芽細胞腫の1症例

著者: 山口耕史1 橋本吉弘1 玉置哲也1 稲垣英一2

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科 2香川県済生会病院整形外科

ページ範囲:P.1445 - P.1448

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 抄録:症例は26歳男性.歩行障害,胸部以下のシビレ感,尿勢の低下を主訴に来院した.初診時,Th4レベル以下に触・痛覚鈍麻を認め,著明な痙性歩行を呈していた.CTではC7椎体下縁よりTh2椎体中央部にかけて,石灰化を伴った腫瘍が脊柱管後方から脊髄を前方に圧排しており,MRIでも同部位にT1,T2ともに低~等信号の混在する腫瘍が存在した.脊髄硬膜外腫瘍(髄膜腫)と診断し手術を施行したが,病理組織診断は良性骨芽細胞腫であった.良性骨芽細胞腫は若年者の脊椎・長管骨に多く発生する稀な疾患である.脊椎発生例では腫瘍が脊柱管内に進展すれば重篤な脊髄神経症状を呈することがあり,脊髄症状を呈する腫瘍性病変として良性骨芽細胞腫も念頭におく必要がある

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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