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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻12号

1998年12月発行

文献概要

臨床経験

軸椎歯突起後方腫瘤の治療経験―2例報告

著者: 松尾俊宏1 萩山吉孝1 嶋村正俊1 田中玄之1 宇田宏一1 馬場逸志2 住田忠幸2 真鍋英喜2 林雄三3

所属機関: 1松山市民病院整形外科 2広島市立安佐市民病院整形外科 3広島市立安佐市民病院病理部

ページ範囲:P.1455 - P.1459

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 抄録:軸椎歯突起後方非腫瘍性硬膜外腫瘤の2例を経験した.1例は70歳男性で,主訴は両手巧緻運動障害,両肩挙上困難であった.他の1例は69歳女性で,主訴は両手巧緻運動障害,歩行障害であった.2症例ともMRI画像はT1強調像で脊髄と等信号,T2強調像で低信号を示した腫瘤が歯突起後方より脊髄を圧迫していた.2症例とも環椎後弓を切除し経硬膜アプローチにて腫瘤を摘出した.腫瘤の発生部位は環軸関節部であった.腫瘤に対して病理検査を施行した.両症例とも腫瘤は黄色で,病理学的には変性に陥った軟骨組織を含む線維性組織であった.腫瘤は環軸関節の不適合性によるosteophyteの形成過程で,関節面の適合性を得た後に変性壊死の傾向に変化したものであると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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