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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻2号

1998年02月発行

文献概要

論述

経頭蓋磁気刺激法を用いた脊髄症の評価

著者: 田中信1 藤本吉範1 宗重博1 佐々木正修1 生田義和1

所属機関: 1広島大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.123 - P.129

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 抄録:経頭蓋磁気刺激法を用いて脊髄症45例(頚髄症30例,胸髄症15例)の評価を行った.上.下肢から得られる中枢運動伝導時間(CMCT)の脊髄症に対する感受性,臨床所見との関連および術前後のCMCT変化について検討した.頚髄症例におけるCMCTの感受性は,上肢CMCT 73.3%,下肢CMCT 92.6%であり,下肢CMCTの方が感受性が高かった.頚髄症例では,上肢CMCTが正常を示す場合があり,頚髄症の診断には下肢CMCTも含めた評価が必要であった.頚髄症例では,術前上肢CMCTはJOA点数の運動点数と相関した.胸椎部CMCTは,胸髄症で有意に延長したが,頚髄症でも44.4%は延長した.術後症状の改善に伴いCMCTも改善したが,JOA運動点数との相関は認められなかった.経頭蓋磁気刺激法を用いたCMCTは,脊髄症の機能評価法として有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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