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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻2号

1998年02月発行

文献概要

論述

人工股関節後の関節位置覚の検討

著者: 石井義則1 東條猛2 寺島和浩3 寺島正二郎3

所属機関: 1新潟県立妙高病院整形外科 2新潟県立中央病院整形外科 3新潟大学工学部

ページ範囲:P.137 - P.140

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 抄録:股関節内構成体の関節位置覚への影響をみる目的で,人工股関節置換術患者の置換側10関節と健側10関節の股関節位置覚を比較し検討した.方法は,屈曲30°,外転30°を指定角度とし,自動運動にてその角度を再現させ,誤認角度の大きさを比較した.計測には躯幹および大腿部にストラップで固定した電気角度計を用いた.その結果,誤認角度(平均±1標準偏差)は,屈曲が置換側;7.6°±3.1°,健側;5.1°±2.5°で有意差は認めなかった(p>0.05).また,外転でも,置換側;3.6°±1.9°,健側;3.8°±2.7°の誤認角度で置換側,健側で有意差は認めなかった(p>0.05).従って,股関節においては,関節内構成体に含まれるメカノレセプターは位置覚に関わっているものが少なく,股関節周囲の腱・筋などにあるメカノレセプターといった関節外要素に,大きな影響をうけている可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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