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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻2号

1998年02月発行

文献概要

臨床経験

肩甲下筋腱に生じた石灰沈着性腱板炎の1例

著者: 藤本昭二1 井手淳二1 中村孝文1 東原忠2 高木克公2

所属機関: 1熊本大学医学部整形外科学教室 2東原整形外科病院

ページ範囲:P.227 - P.229

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 抄録:石灰沈着性腱板炎は日常しばしば遭遇する疾患であるが,多くは棘上筋腱,棘下筋腱に見られ,肩甲下筋腱に生じるものは稀である.今回,急激な疼痛発作,著明な可動域制限を来した肩甲下筋腱石灰沈着性腱板炎の症例を経験した.診断にはX線CT,MRIを用い,部位診断にはCT,MRIが有効であった.治療は穿刺,ステロイド剤の注入を行った.穿刺液は乳白色の結晶で,希酢酸で可溶性を示したことからカルシウム塩と判断した.軽度の可動域制限はあるが,日常生活動作に支障は無くなった.ただ石灰化は未だ残存しており,発痛の原因として結晶自体の催炎性も指摘されていることから,再発の可能性も考え経過観察を行っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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