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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻3号

1998年03月発行

文献概要

論述

自家膝蓋腱を用いた膝前十字靱帯再建術におけるスポーツ復帰不良例の検討

著者: 岡村良久1 星忠行1 原田征行2 大塚博徳2 石橋恭之2

所属機関: 1青森県立中央病院整形外科 2弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.309 - P.313

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 抄録:自家骨付き膝蓋腱を用いた膝前十字靱帯再建術において,スポーツ復帰不良例と膝前方安定性不良例を比較することから,スポーツ復帰に影響する因子とその対策について検討した.対象は手術時平均年齢22.3歳の男性41例,女性34例,計75例であり,術後1年6カ月の時点でのスポーツ復帰,膝安定性などを評価した.スポーツ復帰と膝安定性とは必ずしも比例せず,スポーツ復帰不良例では,運動時痛,圧痛などいわゆる膝前面の疼痛を認めるものが多く,膝前面の愁訴がスポーツ復帰には少なからず問題となっていた.膝蓋腱採取時に上下横皮切を用いることで,傍膝蓋腱内側縦皮切に比べて知覚障害を改善することができる.また,膝蓋腱採取時の膝蓋骨,𦙾骨の骨欠損部には充分な骨移植を行うことで術後の圧痛を予防することが可能である.以上のように,膝前面の愁訴に対しては,術式を改良,工夫することで対処できると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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