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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)

胸椎・腰椎脱臼骨折における構築学的損傷形態の高位別特徴

著者: 芝啓一郎1 植田尊善1 白澤建蔵1 大田秀樹1 森英治1 力丸俊一1 加治浩三1 弓削至1 竹光義治1

所属機関: 1総合せき損センター整形外科

ページ範囲:P.487 - P.493

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 抄録:Denis(1983)の分類による胸椎・腰椎脱臼骨折で受傷後2週以内に手術的治療を施行した146例の主に術中所見から,その構築学的損傷形態の高位別特徴を明らかにした.椎間関節ロッキング,後方(棘上・棘間,黄色)靱帯断裂,およびposterior arch(椎弓根,椎弓,関節突起間部)の骨折について各損傷高位ごとに調査した,上中位胸椎部(T1-T9)では,椎間関節のロッキングは稀で,主にposterior archの複数の骨折部でposterior columnが断裂し椎体が転位していた.下位胸椎部(T10-T12)では椎間関節の両側ロッキングが,腰椎部(L1-L4)では片側ロッキングが高頻度であった.胸椎・腰椎の脱臼骨折の解剖学的再建においては,症例ごとの脱臼形態に応じた治療が必要であるが,総括して議論するとき,画像や受傷メカニズムによる分類に加えて,上中位胸椎,下位胸椎,および腰椎部の3群の高位別に治療法を比較検討することが望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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