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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)

脊椎シースを用いた鏡視下腰椎前方固定術

著者: 山縣正庸1 山田英夫2 高橋和久1 菅谷啓之1 安原晃一1 中村伸一郎1 新井元1 粟飯原孝人1 西須孝1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科 2国立佐倉病院外科

ページ範囲:P.557 - P.564

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 抄録:当教室では1995(平成7)年8月より内視鏡下に腰椎前方固定術を行っており,これまでにその術式を紹介し,その特長と術中術後の問題点を報告してきた.内視鏡下の腰椎前方固定では操作空間の確保のためのレトラクターの保持が困難,椎間板切除に際しての鉗子の出し入れが煩雑,気腹下での骨切除にはガス塞栓の危険性があるなどの問題があった.そこで,術野の確保のために脊椎シースを作成し,そのシース内で手術操作を行うこととした.脊椎シースは椎体に固定でき一度固定されてしまうと以後の操作に大血管や腸管を避ける操作や器具が不要となる.シース壁に内視鏡が固定でき,明るい視野が確保され,安全に椎間板切除や椎体固定が可能であった.骨切除に際しても,気腹が必要ないためにガス塞栓の危険もなく器具も簡略化できた.ヘルニア摘出など椎間板後方を詳細に観察し神経組織の除圧を必要とする症例には,本術式はよい適応と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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