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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

論述

神経線維腫症1型に続発した悪性末梢神経鞘腫瘍の治療成績

著者: 生越章12 堀田哲夫1 山村倉一郎1 塩谷善雄1 今泉聡1 畠野宏史1 高橋栄明1 守田哲郎2 大塚寛2

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科 2県立がんセンター新潟病院整形外科

ページ範囲:P.597 - P.602

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 抄録:予後不良とされている神経線維腫症1型に続発した悪性末梢神経鞘腫瘍の治療成績を検討し,治療の問題点を考察した.症例は12例(男性6,女性6)で初診時年齢は15~60歳(平均35歳)であった.初回手術が腫瘍内または辺縁切除であった8例中7例は再発し,6例は転移を生じた.広範囲切除縁が得られた4例に再発はなかったが,2例が転移した.累積5年生存率は23%と不良であったが,皮下発生例には転移はみられなかった.予後改善のために医師患者双方とも神経線維腫症1型には悪性腫瘍が発生しうることを認識し,早期発見につとめるべきである.深部に発生した腫瘍に関しては,広範囲切除を行っても早期に転移を生じる傾向にあるため,強力な補助療法の開発が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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