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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

論述

腰椎変性辷り症における単純X線像を用いた不安定性評価法の信頼性

著者: 川上守1 玉置哲也1 吉田宗人1 林信宏1 安藤宗治1 加藤健2

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科 2国保橋本市民病院整形外科

ページ範囲:P.615 - P.620

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 抄録:腰椎変性辷り症20例の術前単純X線像を用いて不安定性の評価に用いられているslip angle(S角),Depius法(D角),%slip,辷り距離のうち,どれが測定者内,測定者間の誤差が少ないかを変動計数(CV%)を用いて検討した.S角とD角は測定者内,測定者間ともに%slip,辷り距離に比し有意に誤差が大きかった.測定者間では%slipならびに辷り距離のCV%は骨棘stage 3で有意な増加がみられた.測定者間の%slipのCV%は椎間腔狭小が進行するにつれて有意に増加したが,辷り距離は安定したCV%を示していた.椎体回旋不安定性の評価であるslip angleやDepius法は椎間辷りの測定法である%slipや辷り距離に比し,測定者内,測定者間で誤差が大きかった.椎間板変性につれて%slipの誤差が測定者間で有意に増大したことから,辷り距離の計測が変性辷り症の不安定性の評価には有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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