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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

論述

二次性動脈瘤様骨嚢腫に対する外科的治療について

著者: 笠原勝幸1 坪山直生2 戸口田淳也3 中村孝志2 中嶋安彬4

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部整形外科 3京都大学生体医療工学研究センター 4京大病院中央検査部

ページ範囲:P.621 - P.629

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 抄録:一次性ABCに関しては未解決な点が多く,hidden precursor tumorを内蔵する二次性ABCの可能性を除外できない.今まで報告された二次性ABCを集計してその前駆骨疾患について考案し,症例報告とともに治療体系について論議する.GCTに対するsurgical adjuvants(SA)と人工骨AW-GCを用いたわれわれの手術方法9)は,一次性ABCだけでなく二次性ABCに対しても有効確実である.特に,症例1,2のようなGCT,BCBに伴う二次性ABCは再発性が強いが,SAを行うことにより前駆疾患に対する確実な治療法となり,また人工骨AW-GCを用いて再建することにより関節機能を温存できる.しかし,症例3のangiosarcomaのように骨原発悪性腫瘍も初期にABCとされる可能性があり,この場合治療体系は全く異なるので特に注意を要する.一次性ABCと診断された症例は悪性腫瘍の可能性も含めて慎重に術後観察を行わねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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