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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

論述

前十字靱帯損傷を合併した膝半月板損傷のMRI診断

著者: 佐本信彦1 高妻雅和1 徳久俊雄1 小林邦雄1 山田浩己2

所属機関: 1県立宮崎病院整形外科 2県立宮崎病院放射線科

ページ範囲:P.631 - P.636

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 抄録:ACL損傷を合併した膝半月板損傷のMRI診断における特徴,問題点を明らかにするため,ACL損傷群46膝とACL正常群151膝を比較検討した.ACL損傷群外側半月板に対するMRI診断の感度は43.8%であり,ACL損傷群内側半月板およびACL正常群内外側半月板の感度に比べて極端に低かった.また,ACL損傷群外側半月板の後節部縦断裂に偽陰性例が多いことが感度低下の主な原因であった.半月板損傷形態ではACL損傷群に縦断裂が多くみられ,内側半月板で41.4%,外側半月板で50.0%を占めていた.一方,ACL正常群では内側半月板の45.3%が変性断裂,外側半月板の66.1%が円板状半月板断裂であり縦断裂は少数であった.したがって,ACL損傷が理学所見またはMRIで疑われたならば,MRIで半月板に異常が認められなくても外側半月板後節部縦断裂の可能性は否定できない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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