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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

大腿骨顆上・顆間部骨折に対するIntramedullary supra condylar nailの使用経験―plate群との比較

著者: 近藤英司1 井上雅之1 斉田通則1 大矢卓1

所属機関: 1釧路労災病院整形外科

ページ範囲:P.637 - P.641

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 抄録:大腿骨顆上・顆間部骨折に使用した内固定器具の違いによる手術成績の検討を行った.対象はAO Type Cに相当する11例11肢.年齢は平均62歳.受傷原因はhigh energy損傷が大多数を占め,開放骨折は3例で1例は膝窩動脈損傷を合併した.経過観察期間は平均4.3年.AO分類ではType C1:3例,C2:6例,C3:2例であった.主な内固定器具はplate群が7例,retrograde intramedullary supra condylar nail(IMSC)が4例であった.全荷重時期はplate群14.9週,IMSC 10週(p<0.05).X線学的にはLindahl's angleがplate群41.1°,IMSC 32.8°,condyle shiftはそれぞれ36.8%,55.9%とplate群で有意に顆部の伸展変形と内側偏位を認めた(p<0.05).Neer変法による術後成績はplate群が68.3点,IMSC 74点であった.IMSCは適切なalignmentを獲得しやすく,早期荷重に耐えうるstabilityがあり同骨折に対し,優れた一方法であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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