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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

臨床経験

関節穿刺と洗浄にて治癒せしめ得た小児化膿性肩関節炎が疑われた1治験例

著者: 成重崇1 渋田秀雄1 岩野孝彦1 日置繁1 三好光太1 穴水依人1 菊池恭子1 池田敏之1 馬見塚尚孝1 田渕健一1

所属機関: 1横浜労災病院整形外科

ページ範囲:P.671 - P.674

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 抄録:関節穿刺による排膿および洗浄で良好な結果が得られた小児化膿性肩関節炎と思われる1例を経験したので報告する.症例は8歳の女児で発熱,左肩関節痛を主訴に当科を受診した.入院後の抗生剤投与と発症4,5日目の関節穿刺および洗浄により症状は軽快した.起炎菌は不明であった.発症後1.5年の単純X線像はほぼ正常で,疼痛なく可動域も左右差はなくなっていた.
 本邦の報告例を検討したところ,発症4日以内に関節穿刺にて排膿が行われた例では機能障害や関節変形もなく治癒していた.したがって,基礎疾患がない発症早期の小児化膿性肩関節炎の症例は,起炎菌に関係なく,関節穿刺および抗生剤投与にて加療できるのではないかと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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