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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻5号

1998年05月発行

文献概要

臨床経験

脊椎インストゥルメンテーションを併用した化膿性脊椎炎の治療経験

著者: 平澤洋一郎1 加藤浩1 吉野恭正1 飯田惣授1

所属機関: 1埼玉医科大学整形外科

ページ範囲:P.675 - P.679

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 抄録:後方脊椎インストゥルメンテーションを併用した化膿性脊椎炎の一期的前・後方掻爬固定術の治療成績を報告する.対象は6例で,手術時年齢は36~80歳(平均64歳),罹患高位は胸椎2例,胸腰椎移行部1例,腰椎3例,罹患椎間は全例1椎間であった.神経症状は4例にみられ,術前の罹病期間は2.5カ月から9カ月(平均5.4カ月)で,平均87日の保存療法を行った.術後経過観察期間は8カ月から35カ月(平均18.5カ月)であった.手術は,前方掻爬固定術の後,体位変換し,後方よりペディクルスクリューシステムを用いて固定した.スクリュー刺入は,造影MRで病巣が波及していない椎体に行った.離床までの期間は7~15日(平均11日)であった.神経症状はEismont class分類で,一段階3例,二段階1例改善した.感染の増悪もなく全例骨癒合し,後弯の進行はみられなかった.本法はスクリュー刺入高位の決定を造影MRで確認して行う限り,化膿性脊椎炎に対しても有用な方法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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