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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床経験

環軸椎不安定症に対する治療経験―外傷を契機として発症し,長期経過した5例

著者: 成田穂積1 星忠行1 三戸明夫1 徳谷聡1 油川修一1 原田征行2

所属機関: 1青森県立中央病院整形外科 2弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.755 - P.761

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 抄録:外傷性環軸椎不安定症の長期経過例が,交通外傷などを契機に症状が悪化し,手術治療を行った5例を経験した.2例が歯突起偽関節,3例が環軸椎亜脱臼であった.全例男性で,手術時年齢は36~64歳(平均49.6歳)であった.環軸椎不安定症をきたした最初の外傷から手術までの経過期間は,8~30年(平均21.4年)であった.1例は仕事中の頭部打撲,2例は交通事故,2例は日常生活で症状悪化をきたし,手術に至った.われわれは,外傷性環軸椎不安定症の長期経過例に対する手術適応について,1)環軸椎不安定症による神経症状が明らかであるもの,2)前屈位有効脊柱管距離が13mm以下,3)有効脊柱管距離の不安定係数が20%以上は,二次的外傷による脊髄損傷の可能性が高く,手術の絶対的適応と考える.また,4)環椎歯突起間距離が5mm以上は,比較的適応と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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