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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床経験

小児に発症し関節鏡視下骨穿孔術を施行した距骨滑車離断性骨軟骨炎の1例

著者: 青芝秀幸1 野口昌彦1 茶谷賢一2 土田雄一2 平澤泰介2

所属機関: 1京都府立医科大学整形外科学教室 2京都府立与謝の海病院整形外科

ページ範囲:P.787 - P.791

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 抄録:距骨滑車離断性骨軟骨炎は小児に発症することは少なく,特に,10歳未満では稀である.また,小児では保存療法が有効とされる.今回,われわれは学童期に発症した距骨滑車離断性骨軟骨炎の1例を経験し,骨穿孔術により良好な結果を得たので報告する.症例は7歳,女児で外傷の既往なく右足関節痛が出現した.単純X線像およびMRIで距骨滑車の中央および内側から後方にかけて骨軟骨病巣を認めた.PTBによる10カ月の免荷療法を行ったが改善しないため,関節鏡視下骨穿孔術を行った.画像上,病巣は縮小するとともに臨床的にも疼痛は消失し,術後2年の現在,経過良好である.保存療法では長期の免荷が必要であり,特に小児では完全免荷が困難な場合もある.長期の免荷が成長や精神面に与える悪影響も考え,早期の手術療法も考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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