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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床経験

サッカー選手に生じた第4腰椎椎弓根部疲労骨折の1例

著者: 山田隆宏1 持田讓治1 千葉昌宏2 須藤隆二3

所属機関: 1東海大学医学部整形外科学教室 2国立療養所箱根病院整形外科 3湘南太平台病院整形外科

ページ範囲:P.797 - P.800

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 抄録:サッカー選手に生じた,比較的稀なL4椎弓根部疲労骨折の1例を報告する.症例は,21歳男性,プロサッカー選手.1995年12月頃より腰痛が出現し,1996年3月よりランニング,ジャンプからの着地,およびボールを蹴る動作に際して腰痛が増強し,プレーに支障をきたしたため精査目的に来院した.初診時,one leg lumbar hyperextension test陽性であった.圧痛は両側L4傍脊柱筋に右側優位に認められた.SPECT上,両側L4椎弓根部に右側優位のhot spotと,CT上右側L4椎弓根部に骨折線を認め,両側L4椎弓根部の疲労骨折と診断した.保存的治療にて症状は改善し,3ヵ月後,CT上骨折はほぼ癒合し,4ヵ月後試合復帰した.この症例から,力学的弱点は未熟な脊椎では関節突起間部であるが,成熟した脊椎においては椎弓根部である可能性が示唆された.SPECTは早期診断および病変局在の特定に有用であった.早期診断により,保存的治療で良好な結果を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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