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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床経験

重度先天性後側弯症の1治験

著者: 藤田貴也1 鈴木信正1 小野俊明1 戸山芳昭1 藤村祥一1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.807 - P.811

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 抄録:posterior quarter vertebraを有する重度先天性後側弯症に対しては,神経合併症の危険性が高く,従来,前方進入による奇形椎の切除後,Halo牽引にて矯正を得,後方固定術を施行することが多かった.今回,後方進入奇形椎切除とlsola systemを用いた後方固定術により,術前98°の著明な後弯変形を術後50°に一期的に矯正し得たので報告した.神経合併症を回避し,かつ十分な矯正を得るためには,術前に各種画像診断法を用いて脊髄と脊椎の状態,特にCTM上,脊髄と椎弓根の位置関係を十分に把握しておくべきである.脊髄の凹側偏位が強い場合には,矯正操作前に脊髄圧迫の原因と考えられる凹側の椎弓根を切除し,その後に脊髄誘発電位の変化に注意しつつ矯正を行うことが重要な神経合併症対策と考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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