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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床経験

Focal fibrocartilaginous dysplasiaの1症例

著者: 田中誠人1 中瀬尚長1 倉都滋之1 荒木信人1 安井夏生1 越智隆弘1 城山晋2 吉川秀樹2

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科 2大阪府立成人病センター整形外科

ページ範囲:P.813 - P.817

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 抄録:稀な疾患であるfocal fibrocartilaginous dysplasia(FFCD)の1例を経験したので報告する.症例は1歳9カ月女児,進行性の右下腿内反変形を主訴として来院.画像所見から右𦙾骨骨幹端部の良性骨腫瘍を疑われ,病巣掻爬術を施行した.術中に得られた標本の病理組織学的所見では,線維性組織に隣接する線維軟骨様の像が認められ本疾患はFFCDと診断された.術後6カ月の時点で内反変形は改善傾向にあり,病変の再発も認めない.FFCDは,下腿の内反変形と特徴的な単純X線像を呈する自然治癒傾向の高い疾患であり,稀ではあるが比較的容易に診断が可能であり,下腿の内反変形をきたす乳幼児の診察に際しては鑑別診断の一つとして本疾患も念頭においてかかるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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