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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

論述

膝前十字靱帯再建術後の筋力と可動域の回復―1皮切関節鏡視下 vs. 2皮切関節鏡補助下手術

著者: 井上千春1 大越康充1 橋本友幸1 山根繁1 石田亮介2

所属機関: 1函館中央病院整形外科 2函館中央病院理学診療科

ページ範囲:P.833 - P.837

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 抄録:本研究の目的は,1皮切関節鏡視下再建術が術後筋力と可動域の獲得に与える効果を明らかにすることである.30歳未満で,自家ハムストリング腱を用いて2皮切関節鏡補助下再建術を行った症例(2皮切群)および1皮切関節鏡視下再建術を行った症例(1皮切群)を手術施行日順にそれぞれ30例ずつ選択し,調査対象とした.膝伸展におけるisometric contraction(以下IMC)/BWは,術後1年時までのいずれの時期においても1皮切群が高値であった.isokinetic contraction(以下IKC)(180deg./sec.)のpeak torque値(対健側比)は両群間に有意差は認めなかったが,正常トルクカーブの出現率は2皮切群が有意に少なかった(p<0.01).膝完全伸展獲得日数,膝120°獲得日数は,1皮切群で有意に短期間であった.1皮切群ではROM,筋力ともに早期に回復が得られた.これは手術侵襲の軽減による効果と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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