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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

論述

頚椎多椎間前方固定術後における隣接椎間不安定性―動的因子についてのX線学的検討

著者: 加東定1 鷲見正敏1 片岡治1 澤村悟1 池田正則1 向井宏1

所属機関: 1国立神戸病院整形外科

ページ範囲:P.843 - P.848

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 抄録:頚椎多椎間前方固定術を施行した69例のX線調査から,隣接椎間における動的因子(dynamic factor:以下,DF)が12mm以下の陽性例について検討した.DF陽性例は術前17%にしか認められなかったが,調査時には46%の症例に増加していた.DFが調査時に陽性となったものや,術前に陽性であっても調査時に計測値がさらに減少した症例を増強例とすると,DFは35%の症例で増強していた.DFの増強は頭側の隣接椎間にも尾側にも同程度の頻度で認められた.DFの増強因子としては性別・疾患・椎間部位・固定椎角度・術前後方すべりの有無が認められた.DF増強例は女性に,また頚椎症性脊髄症に多く認められた.固定椎の頭側椎間では,それがC3/4椎間である場合や術前に椎体後方すべりがみられた椎間にDF増強例が増加していた.固定椎の尾側椎間では,それがC5/6である場合や固定椎角度が後弯位の場合にDF増強例が多く認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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