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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

ついである記・25

Istanbul

著者: 山室隆夫12

所属機関: 1京都大学 2国際整形災害外科学会

ページ範囲:P.868 - P.869

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●アジアとヨーロッパの懸け橋
 日本の先天股脱予防普及会の奨学金を受けて数年前に日本にやってきたトルコの若い整形外科医ゲクサン君(Süleyman Bora Göksan)が面白いことを言っていた.「私は自国では毎日アジア大陸とヨーロッパ大陸の間を通勤している」と.これは誇大な表現に聞こえるが,イスタンブールに住んでいる人々にとってはごく当り前のことであって,アジアとヨーロッパの境界部に位置するイスタンブールという町の地理的な特長をよく物語っている話だ.衆知のように,アジア大陸とヨーロッパ大陸は黒海,ボスフォラス海峽,マルマラ海,そしてダーダネルス海峽で境されている.しかし,ボスフォラス海峽の幅は狭いところでは700m程しかないので,アジア大陸とヨーロッパ大陸はつい目と鼻の先に対峙して見える.東ローマ帝国の都であったコンスタンチノープルはそのヨーロッパ側の東端に発達した町であったが,現在のイスタンブールはコンスタンチノープルの旧市街とアジア側の西端に新しく開けた新市街をも含めて,ボスフォラス海峽を跨ぐようにして発達した人口600万人の大都市である.そして,イスタンブールには両大陸を繋ぐために2つの長い橋が架かっている.イスタンブールの人たちは,そのうちの第2ボスフォラス大橋は日本企業の援助によって架けられたのだと言って,このことを日本人に対して好感を持つ理由の1つとしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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