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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床経験

腰部脊柱管内に発生した滑膜嚢腫の1例

著者: 日浅匡彦1 辺見達彦1 兼松義二1 坂本林太郎1 浜田佳孝1 四宮禎雄2

所属機関: 1健康保険鳴門病院整形外科 2健康保険鳴門病院病理

ページ範囲:P.915 - P.918

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 抄録:腰部脊柱管内に発生し,馬尾性間欠跛行を呈した滑膜嚢腫の1例を報告した.患者は,66歳男性.腰痛,両下肢痛,および間欠性跛行を主訴に来院した.入院時所見は,両下肢,肛門周囲に知覚障害を認め,排尿障害もあった.JOA scoreは8点であった.MRIでは,L4/5高位の硬膜外背側にT1強調画像で低信号,T2強調画像では高信号の腫瘍性病変を認めた.とくに,T2強調画像では腫瘍性病変の頭側および腹側が線状の低信号を呈し,カプセルを疑わせる所見であった.造影MRIでは,腫瘍性病変の辺縁が厚く造影された.手術所見は,両側L4/5間に2つの腫瘤があり,椎間関節との連絡を確認した.病理所見では多数の嚢胞を認め,嚢胞壁には多数のlining cellがみられた.以上より,両側性のL4/5椎間関節由来の滑膜嚢腫と診断した.術後11ヵ月の現在,JOA scoreは25点で改善率81%と経過は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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