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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床経験

転移性脊椎腫瘍麻痺例に対する手術療法の検討

著者: 加藤浩1 吉野恭正1 飯田惣授1 平澤洋一郎1 大坪隆1

所属機関: 1埼玉医科大学整形外科

ページ範囲:P.919 - P.921

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 抄録:1989年以降当科で加療した転移性脊椎腫瘍で,術前下肢麻痺のため歩行不能であった12例の術後成績を検討した.麻痺高位は胸椎8例,腰椎4例,手術時年齢は平均61歳であった.麻痺症状を初発としたものは7例で,最終的には全例で原発巣が判明した.全例後方から可及的に徐圧し,内固定材を併用し固定した.平均手術時間は3.5時間,平均出血量は1,200mlであった.全例で疼痛や下肢痛は改善したが,歩行可能となったのは5例,6ヵ月以上歩行可能であったのは4例で,その原発巣は甲状腺,前立腺,乳腺,悪性リンパ腫各1例であった.下肢麻痺を来した症例で原発巣が不明な場合には,まず生検をかねて広範囲後方除圧固定が良いが,すでに原発巣が判明している場合には,症例によっては手術的治療の意義は少ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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