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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科33巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床経験

腕立て伏せにより上腕三頭筋に生じたrhabdomyolysisの2例

著者: 永沼亨1 小島忠士1 日下部明2 西平竹志3 佐藤哲朗4 国分正一4

所属機関: 1東北労災病院整形外科 2米沢市立病院整形外科 3国立仙台病院整形外科 4東北大学医学部整形外科

ページ範囲:P.935 - P.937

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 抄録:腕立て伏せにより上腕三頭筋にexertional rhabdomyolysisが生じた2例を報告する.症例は16歳男性と25歳男性で,いずれも腕立て伏せの後に,両上腕三頭筋の疼痛が出現した.腫脹,硬結,筋力低下,知覚障害はなかった.MR像で,両側上腕三頭筋の内側頭と外側頭の全域にT1強調像で等信号域,T2強調像で高信号域の変化がみられ,筋生検でrhabdomyolysisと診断された.しかし,長頭にはMR像の異常がなかった.腕立て伏せでは,上腕三頭筋の内側,外側頭にconcentricとeccentricの負荷が加わる.長頭は肩の肢位により筋起始と停止間の距離が変化し,内・外側頭に比して運動負荷が小さい.この運動負荷の違いがcompartmentと無関係に内側・外側頭にrhabdomyolysisが生じた理由と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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