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シンポジウム 骨組織に対する力学的負荷とその制御―日常臨床に生かす視点から
尾部懸垂ラットモデルによる骨組織の反応
著者: 小玉嘉昭1
所属機関: 1東京大学医学部整形外科
ページ範囲:P.951 - P.956
文献購入ページに移動力学的負荷軽減による骨量減少は,骨形成の低下が主な病態であると考えられている.われわれは尾部懸垂ラットによる力学的負荷軽減モデルを用いた組織学的検討により,皮質骨において外骨膜に含まれる骨芽細胞機能の低下によって外骨膜側の骨形成が障害される結果,皮質骨量と骨強度が低下することを見出した.尾部懸垂ラットの海綿骨での骨量減少を防止させる薬剤はいくつか報告があるが,この皮質骨での骨量減少を防止させる有効な手段は見出されておらず,今後の課題であると考えられる.
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